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菊池 省三(きくち しょうぞう)(小学校) 「コミュニケーション教育」

Photo 愛媛県出身。福岡県北九州市内小学校教諭。子どものコミュニケーション能力を育てる指導法の在り方について実践をもとに研究。日本コミュニケーション教育研究会長、全国ディベート連盟研究開発委員。NPO法人授業づくりネットワーク理事。
 スピーチ訓練(ディベート)を導入して学校崩壊を解決させ、平成15年度北九州市すぐれた教育実践教員表彰。平成16年度福岡県中小企業経営者協会「市民教育賞」受賞。
 菊池先生が「コミュニケーション」の授業を始めたのは6年生のクラスで起きたある出来事がきっかけだった。子どもたちが、みんなの前に出て簡単な自己紹介をした時に、5~6人の子供が涙ぐんだり話が出来なくなって立ち往生した。そのとき、菊池先生は「子どもは自己表現が苦手になってきている」と感じた。
 発言を促しても手を挙げない状態が続いた。級友間の人間関係が築かれず、集団として機能しない状態だった。
 心が通い合う学級にするにはどうしたらいいか。「自己表現力を鍛えてはどうか」との先輩教諭の助言を受け、コミュケーションの「技術」を教えることにしたのです。
 国語の時間、動作を交えたり、図表を手にしたり、級友をアシスタント役にしたりして、表現しやすくて、相手に伝えやすいような工夫を凝らし、発表する訓練を重ねた。最初はぎこちない子どもたちだが、コミュニケーションの授業を受けるうちに会話に慣れ、意見がはっきりと言えるようになった。
 一人の意見に対し評価が分かれる場面では、賛否を発表させた。後に本格的なディベートにつながっていった。
 「一年近くたち最も変わったのは学級内の風通しがよくなったこと。教科の成績、運動能力、体格によって固定化されていた人間関係を一人一人が対話によって修正できるようになり柔軟な関係がはぐくまれた」と菊池先生は振り返る。担任を務めた各クラスが福岡県や九州レベルのディベート大会で優勝する実績も生まれた。
 菊池先生の教室に入ると、クラスの子ども男女がペアになって矢継ぎ早に会話をしていた。女児「ホワイトデーは好きですか」、男児「嫌いです」、女児「なぜですか」、男児「バレンタインにもらいすぎてお返しにお金がかかるからです」、女児「それは自慢ですか」・・・。これは、素早く会話を進めることで質問する力や聞く力を鍛える練習です。
 ほお骨をあげ、口はアイウエオの「イ」の形を作る笑顔の練習もある。また、教室の前に立ち、黙ったままじっとクラスメートを見つめるというトレーニングもある。コミュニケーションでは目線も大事な要素。恥ずかしいからとキョロキョロしていては、うまく会話もできないというわけです。
 こうして学んだ6年生の子どもたちは、コミュニケーションのテクニックを他の人にも伝えようと本にまとめるため、子どもたちはテレビでタレントの話し方を研究し、アナウンサーなど100人近い人にインタビューした。「笑顔力」ではデパートのお姉さんを参考にし、そのテクニックを取材した。そして、小学生が作った会話のテクニック集「コミュニケーション大事典」が完成し、全国出版されました。

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