子どもの指導方法は一般化できるのか
私が実際に行っている指導方法はゲリラ戦です。ですから、A君に対してある時はこうし、B君に対して全く逆のことをし、と、その時の勘でやるしかないです。
一定のやり方が一般化できるような時代というのは、まだ学校の教育システムがしっかりしていた30年以上前の時代です。私が最初に赴任したその頃の学校は、教師としてやることが決まっていたんです。それをやると、ほぼうまくいった。学校のシステムが動いていたんです。個人の能力ではないんです。
でも、そのシステムが崩れてきたから、こうすれば必ずこうなるということは、なくなったんです。ですから、それを追い求めてもだめだと思います。完全にゲリラ戦だと思わないと。しかも、こちらが勝てるようなゲリラ戦ではなくて、後退しながら戦っているというふうに考えないとだめだと思います。
子どもの後ろには親がいて、社会そのものがマスコミも含めて、個人第一だ、自由はいいことだ、というキャンペーンをしているわけですから、学校だけで、努力しろ、我慢しろ、なんて言ってもうまくいくわけがありません。
ですから、そういう意味でいえば、そういう状況の中でやっているんだから、たいしたことはできないんだ、と思っていないと、精神的に追い込まれて辞めざるを得ないですよ。
これはばかばかしい話ですよね。まじめな教師ほど病気になって辞める。これでは私は非常にまずいと思います。玉砕はまずいですよ。やはり見極めてやらないと。
(河上亮一:1943年東京都生まれ、埼玉県公立中学校教諭、教育改革国民会議委員、日本教育大学院教授を経て、埼玉県鶴ケ島市教育委員会教育長、プロ教師の会主宰)
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