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国語:本読む喜びを持てれば子どもは幸せになる

 国語の読解の授業がもっとも大切で、ほかの科目をすべて足し合わせたよりも重要だ。
 読むことを身につけ、読むことを愛するようにならないと、その子どもが成功し、幸せになる確立は低くなる。私は何百人という生徒が私の教室で勉強したあと、めざましい成功を遂げるのをみてきた。
 成功した子どもたちは、人種も家庭の経済事情もさまざまである。ただ一つだけ共通点がある。それは、読むのがうまく、読むことを愛している点だけだ。けれども、そうした状態に子どもたちがたどり着くのは、決して容易なものではなかった。
 子どもが本を読む喜びを持てるようになるためには、まず、子どもと一緒に、教師であるあなたの好きな本を読んでもらいたい。子どもたちは、本に向けるあなたの熱意に心を動かされるだろう。素材そのものより、教師の興奮の度合いのほうが重要なのだ。
 教師は読みを成功させるための触媒であり、難しい教材を子どもたちと一緒にやり遂げなければならない。
 クラスで文学作品のどの章を読むかを考えるのに、私は何時間も費やす。どの一節を声に出して読み、どの一節を子どもに読ませるか、そしてどの子がもっとも難しい章節を読みこなせるかもわかっている。
 よい読み手になる旅を始めるために、たとえば(達成感を経験する必要がある)恥ずかしがり屋の子に読ませるよう、周到に計画を立てる。何事も成り行きには任せない。
私の読解の授業はオーケストラに似ている。私は指揮者として、子どもたちに楽器を奏でさせる。
 私は、いつ読むのを中断して、理解力を試す質問をすればいいかわかっている。読解の授業をするのは、とてつもないエネルギーを要するのだ。だが、一字一句に熱心に耳を傾け、私が読むのを中断すると、もっととせがむ子どもたちと一緒にいるだけで、どんな苦労もいとわない気持ちになる。
 読解の時間は、教師としてもっとも幸せな瞬間を提供してくれる。作品を読むなかで、トム(トム・ソーヤーの冒険)が仲間をだましてフェンスの塗装をさせるときの子どもたちの楽しそうな笑い、シルバーの言うことを盗み聞きしているときの子どもたちのうれしい衝撃、アティカス(アラバマ物語)が法廷を去るときの子どもたちの沈黙、読みに夢中になっているこれらのことは、子どもたちが素晴らしい幸せな人生を送るのを手伝おうとする、私の努力の証である。
 私たちは、「宝島」を読んだあと、宝物探しをする。子どもたちは海賊の服装をして登校し、いろいろなことを手がかりにして地図を求めて建物じゅうを探しまわる。地図は子どもたちをある場所に導き、子どもたちはそこで宝箱を掘り出さなければならない。箱のなかにあるのは、本だ!
私が5年生の子どもたちと読みたい本は、次のようなものである。「ハツカネズミと人間」「トム・ソーヤの冒険」「ハックルベリー・フィンの冒険」「マルコムX自伝」「アメリカの息子」「ジョイ・ラック・クラブ」「わが魂を聖地に埋めよ」「クリスマス・キャロル」「大いなる遺産」「夜」「アンネの日記」「アラバマ物語」「キャッチャー・イン・ザ・ライ」「青春の谷間」「ホビットの冒険」
 子どもの高い自尊心を育てたかったら、読み書き能力を養うことが必要であることを忘れないでもらいたい。
(レイフ・エスキス:米国の教育を根本から変える力を秘めた小学校教師として注目されている。ロサンゼルスの貧しい移民家庭の子どもたちが多く通う小学校のクラスを22年間受け持ち、学力を飛躍的に伸ばし、品格のある子どもを育て、教師として初めて、アメリカ国民芸術勲章を受章)

国語:本読む喜びを持てれば子どもは幸せになる

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