保護者の声を保護者会で取り上げるときに考慮すべきこと
保護者から「今度の保護者会ではいじめについて取り上げてください」「学級の問題点を話し合ってください」などといった要望が多数寄せられました。
担任として、保護者の声すべてをそのまま取り上げる必要はないと思い、保護者会では簡潔にして取りあげたところ「先生、話が随分違うのですが」との声があがってしましました。
このようなときこそチャンスだと思える意識がなくてはなりません。保護者会を、学級の様々な問題を自由に話し合える絶好の機会として受け止め、教室で起こっていることをきっかけにして交流をするのです。
保護者の意見は少しでも前向きにとらえ、この機会が得られてよかったという認識があれば、保護者会はスムーズに運営されるはずです。
しかし、構えた状態で運営にあたれば、話し合いは紛糾したり、担任が追い込まれたりする場面が生じることにもなってしまいます。
提案のあった問題点は真摯に受け止め、ともに考える集団ということを十分に意識して保護者とかかわりましょう。そうすれば、誠実で素直に子どものことを考えている担任の姿が保護者の目にも見えるものです。
保護者と担任がともに考える姿は、子どもにとっても教師への信頼につながり、それがまた、保護者にとっても担任への信頼につながるのです。
(釼持 勉:東京都公立高校・小学校教師、教育庁、小学校長を経て、東京学芸大学特任教授)
保護者の声を保護者会で取り上げるときに考慮すべきこと
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