私は変わった、変わるように努力したのだ
人生をその時その時で気楽に過ごすのではなく、また人を追い越す競争ではなく「人生の意味」を考えなさいと言いたい。私は何のために生きているのか、私は他者のために何をしてあげられるか。人生のあらゆることに対して学習していく姿勢が大事なのです。
感動する心と、何でもいいから自分を磨いていくという、不断のプロセスが一番大事。
この世に生をうけて、自分を向上させつつ、人にも影響を及ぼしながら生きていこうと思うのなら、それがその人にとっての価値なのです。
物事をイエスかノーかのどちらかで決める単純な状況でもなく、気合だけで駆けていく時代でもない。生きものの神経のように、あらゆる部分の情報がつながって総合的に行動しなければならない時代になってきたのである。いちばん大切なのは、成功から何を学んだか、失敗から何を学んだかです。
運がいいと思われている人は、よく人の話を聞き、いろいろな見聞を広め、面倒がらずに人に会いに行き、よく行動するというような面をもっている。
よく動く人は、本人も知らないうちに、「偶然」や「運の種」をまいている。
運命は、ひとりでに来るものだ。運命は待っている所に来るのではなく、運命を受け入れる態勢をつくっている所へひょっこりと現われるものなのだ。
せっかく降りてきた運命も、それを受け止めるだけの器がなれけば、自分のものにはならない。
幸運に恵まれても有頂天になってはいけない。不運に遭遇しても決して落胆する必要もない。幸せと不幸せは必ず二人一組でやって来る。必ず一緒に来るということだけは肝に銘じておこう。
現状から抜け出せない自分こそが真の敵。自分が見ている自分は、決して正しくない。いつも自分の斜め上あたりから、自分を厳しく見つめる視点をもつ。
学ぶとは、現在の自分を否定することだと思っています。いまわかっているつもりの自分を疑ってみる。自己否定は、実につらい作業ですが、これを成しとげたとき、はじめて「生きる」ことを実感するのではないでしょうか。
我執、自我は最も離れがたく手ごわい。そこから自由になれば人間は変わっていきます。
(福原義春:1931年東京生まれ、資生堂をグローバル企業へ発展させ社長を経て名誉会長。企業メセナ協議会会長他多数)
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