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保護者対応力を身につけよう

 親から子どもに注意してほしいこと(例えば、もっと、睡眠時間を確保してやってください)で、担任が親と話すときは、その子のよい面も紹介しながら話すようにします。
 よくないのは、担任と親が一般的な教育論争になってしまうことです。必ずその子どもの事実について話をしましょう。そして、自分は「この子がよくなってほしいからこそ、この話をしているのだ」ということを親が感覚的に理解できるように進めることです。
 連絡帳に家庭の様子や連絡事項をまめに書いてくださる親がいます。それにきちんと返信していくのも担任の大きな仕事です。逆に担任から親に書いて伝えることも多くあります。文章は短時間で相手の心に届く文章を書かねばなりません。そのときのポイントは、注意したいことがあれば、連絡帳に書かずに親に話すこと。
 学級通信も同じように、時間がないときに書く担任の注意は真意が伝わらず親との信頼関係を壊します。これは要注意です。
 連絡帳に、その子が活動しているときの真剣なまなざしの笑顔等の写真の方が、「うちの子も学校でこんなふうにがんばっているのか」と親の心に届くこともあります。
 親から担任への注文は、担任への期待の証と、プラス思考で親と連携すること。
 私は多くの親と、かなり強烈な議論もしてきました。しかし、いつも思っていたことは、真正面からぶつかって議論するのがよいときと、いったんかわして保留にして別の機会や場所で議論する方がよいときがある、ということです。
 担任が真剣に向き合っているという態度を、子どもだけでなく、親にも示すことが大切です。ただし、親からひどすぎるクレームの場合は、自分だけで抱かえ込まず、学校全体の問題として対処していくことも大切です。
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高見仁志:1964年兵庫県生まれ、兵庫県公立小学校教諭(18年間)、湊川短期大学、畿央大学を経て、佛教大学教育学部准教授)

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