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「学び合い」授業とはどのような授業か

 「学び合い」は、子ども同士で教え合い、学び合い、自発的に学習していく授業です。西川 純()が推進しています。最初の5分間で教師が子ども達に説明します。たとえば「算数の32ページの1の問題を解き、その解き方を、全員が他の人に説明できるようになる」というような課題を与えます。
 そして、「授業中、歩き回ったり、話し合ったりしてOKです。他の人に解き方を教えてもらったり、わからない人に教えてあげたりして、全員が課題を達成できるようにしましょう。さあ、始めてください」
 子ども達は、まず自分で問題を解き始めます。できた子どもがわからない子に教えに行ったり、わからない子ができる子に聞きに行ったり、活発な動きがみられるようになります。
 「学び合い」で一番大切にすることは「一人も見捨てない」で「全員が課題を達成する」ということです。授業中や休み時間、ことあるごとに「全員が課題を達成することが一番大事」であることを、子ども達に繰り返し伝え続けます。やがてクラスの人間関係にも、成績にも成果は現われてきます。小島章子(新潟県小学校教師)は「学び合いでクラスが変わった」とつぎのように述べています。
 最初に「学び合い」のことを聞いたとき「教師が教えず、子ども達が教え合い学び合うことで学習が成立する」など、そんなことは理想論だと思いました。ある日、よく知っている校長先生の学校で、全校で取り組んでいることを知り「あの変な授業を、本当にやっているのですか」と聞いてしまいました。その校長先生は「簡単だよ。何も考えないでやったほうが、案外うまくいく」と教えてくださいました。私にもできるかもしれないと試してみることにしました。
 私は小学校1年の担任ですでに3学期でした。最初は算数のプリントを使い「このプリントの問題を解いてください。わからないところは友だちに聞いて教わりましょう。聞くために教室を自由に動き回っても構いません。わかった人はわからない人に教えてあげてね。みんなができるようにしようね」と、始めたように思います。子どもたちに任せたとたんに、あまりにも簡単に聞いていた通りの「学び合い」の授業になりました。
 ふだん私が個別の指導をしようとすると黙ってしまう子が、自分から進んで動き始めています。自分のやっていることが「学び合い」なのかどうか不安だったものの、子どもに任せて授業をするようになると、それまで決して見ることのなかった子ども達の活気ある姿が見られるようになっていったのです。
 「学び合い」は「多様な人と折り合いをつけて、自らの課題を解決する」ことです。授業を通して子ども同士がつながります。子どもがつながると、集団が安定します。
(
西川 純:1959年生まれ、東京都立高校教師を経て上越教育大学教授、臨床教科教育学会会長。全国に「学び合い」を広めている)


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