大正自由教育とは
大正自由教育は欧米で活発化した新教育(エレン・ケイ『児童の世紀』やアメリカではデューイや進歩主義教育等)が日本にも影響を与えた新教育運動(1920年代~1930年代前半)。
それまで教師中心の画一的で型にはめた注入主義教育のスタイルから、子どもの関心を中心にしたより自由な教育の創造を目指そうとした運動が大正デモクラシーの風潮を追い風にして広まった。
注目された学校に、成城小学校( 澤柳政太郎-個性尊重・自然と親しむ・心情の教育・科学的研究を基とする教育)、玉川学園(小原國芳-人格を育む全人教育)、池袋児童の村小学校(野口援太郎-子どもの個性と自発性を尊重する実験校)、自由学園(羽仁吉一・羽仁もと子-真の自由人を育てる学校)、明石女子師範附属小学校(及川平治-子どもを学習過程の主体とした分団式動的教育)、奈良女子師範附属小学校(木下竹次-子どもの自律的学習を基本にした合科学習)、千葉師範附属(手塚岸衛-子どもの自発性、自主性を最大限に発揮させる自由教育)
このほかに、鈴木三重吉らの「赤い鳥」(1918年~1936年、芸術として真価ある童話と童謡を創作。当時,文壇で活躍していた人たちが執筆した)や生活綴方教育(1910年前後~、子どもたちの生活の中で起きたことを日記や作文に書かせ、感想を話し合う。芦田恵之助(随意選題綴方)、小砂丘忠義(綴方生活を編集)、北方性教育運動(社会科学的に生活を把握する眼を綴方を通して育てる)がある。
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