子どもが起す問題は子ども数だけ原因がある
今までの教育の世界では、問題が起きるたびに「なぜ?」という問いに対して、無責任な仮説を振り回す、現場を知らない評論家の言葉に耳を傾けすぎていたのではないだろうか。
問題を分析すれば必ず原因がわかり、原因がわかれば解決のための正解が得られると信じる人間が多かった。しかし、多くの場合、はっきりした原因などわかりはしない。子どもが起す問題は子ども数だけ原因があると言っていいぐらいだ。それに、たとえ原因がわかったところで、それが問題の解決に結びつくかどうかわからない。
大部分の問題は、「なぜ?」だけでは解決しないものだ。
問題解決のために問うべきなのは「こういう問題が起きたのはなぜ?」だけではなく、「だからどうしますか?」である。
「ダメかもしれないけれど、とりあえずチャレンジしてみる」という勇気を持ち行動を起してみることだ。
それでダメなら「だったら次はこうしてみましょう」と試行錯誤を繰り返しているあいだに、少しずつ解決の糸口が見えてくるはずだ。
(義家弘介: 1971年生まれ、高校で退学処分となったが私学の高校の教師となり活躍した。後に横浜市の教育委員、国の教育再生会議担当室長を経て国会議員となる)
| 固定リンク
「問題行動の指導」カテゴリの記事
- 授業を妨害する子どもにどう対応すればよいか(2021.02.04)
- 子どもたちのトラブルを予防するために、子どもたちにどのように学習させればよいか(2021.02.02)
- 問題行動を起こす生徒に「知らないふり」や「ものわかりの良い態度」はしない方がよい(2020.11.19)
- 校内で金品が盗まれたとき、どう指導すればよいのでしょうか(2020.11.15)
- 問題を起こす小中高校生や少年院の子どもたちと接してきてわかったこととは(2020.07.20)
コメント