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人の心の機微

 人の心は理屈では割り切れない。微妙に動く人の感情の機微を知り、これに則した言動を心がけて、ゆたかな人間関係を築きたい。
 考えてみれば、人の心というものはまことに不思議なものです。ほんの些細なことで、うれしくなったり、悲しくなったり、あるいは怒りを感じたり、微妙に動くのが人の心です。
 ですから、共同生活の中で気持ちよく生活していくためには、お互いこのことをよく知って、他人の気持ちを考えながらふるまうということがきわめて大切なのではないでしょうか。
 人間は、たとえば人から何か頼まれるというような場合、いわば”利害によって動く”という面と”利害だけでは動かない”という二つの面をもっていると思います。
話をもちかけた人の態度にどこか横柄なところがあったり、高飛車なところが感じられたりすると、それが自分にとってどんなに得になる話であっても、断ってしまうことがあります。反対に、たとえ自分にとって負担がかかり、損になることでも、頼む人の態度が非常に丁寧で誠意あふれるものであったなら、ついついその誠意にほだされて、引き受けてしまうこともある。
 お互い人間には、そうした理屈では割り切れないような微妙な心の働きがあるのではないかと思うのです。
 ですから、人にものを一つ頼むにしても、そうした二つの心の働きのアヤというものをよくわきまえて行動することが大切で、そのような人の感情の機微にふれた行き方をお互いに実践することによって、よりスムーズな人間関係も築かれていくのではないかと思うのです。
 お互いにどれほど人の感情の機微にふれた行動を日々意識して実践しているか、ときにふり返ってみたいものです。
(松下幸之助:18941989年 パナソニック創業者、経営の神様と呼ばれ、日本を代表する経営者)

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