相手の心を動かす話し方とは
相手の心を動かす話し方はどうすればよいのでしょう。
分かりやすい例が、結婚式のスピーチです。スピーチ慣れしている人の話は、聞いている人に、ある種の安心感を与えます。話の構成が上手いし、場の「空気」が読めているから、その場にあった話し方ができている。
ところが、そういう上手い話より、花嫁が、両親に向けて涙ながらに語るスピーチは、もっと聞いている人を感動させます。「お父さん、お母さん、今まで育ててくれてありがとう。十分な親孝行もできなくて・・・・・・・」そんな話をすると、聞いている人がもらい泣きをしたりする。
それは何より、しゃべっている本人の心が、強い燃焼力を持っているからですよね。それが伝わって、聞いている人の心も熱くなったり、共鳴してふるえたりする。
人の心を熱くさせる、揺さぶるような話をするためには、それに近いものを自分の中に養うことです。つまり、自分がまず感動する。そのことを言いたいという気持ちを熱くさせておく。そのためには、勉強と体験でしょう。
(一龍斎貞水:1939年生まれ、講談師で人間国宝。講談協会相談役)
| 固定リンク
「教師の話しかた」カテゴリの記事
- ふだん発している言葉が毎日の生活に影響を与えている 中井俊已(2022.01.12)
- 声が変われば自信が生まれ人生が変わる 白石謙二(2021.09.04)
- 子どもたちに印象に残るような話し方とは 大内善一(2021.06.08)
- 発声の練習(あくび卵発声トレーニング)とは 平田オリザ・蓮行(2021.05.02)
- 子どもに話をするときのコツ 大村はま(2021.03.09)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント