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社会科:ネタ教材発掘の極意

 とにかく教師は忙しい。教材づくりは家での仕事になる。私は寝る前に1時間を読書の時間を確保している。そうでないと教材づくりはできない。
 しかし、いくら本を読んでも、単元の目標と合致したネタなど、なかなか見つからない。5冊の本を読んでも、わずか数ページしか授業で使えるネタを発見できないこともある。
 ただ、教材発掘眼は雪だるま式に発展する。若いころは、1年に2~3の新ネタ発掘程度だったが、最近は、一冊の本を読むと数ネタを発掘することも可能だ。要はプロの眼力を培うことが大切である。雑誌も有効な教材になる。雑誌は一般向けで非常に興味ある内容が掲載されている。
 街を歩いていると、いろんな謎に出会うことがある。例えば「大阪のエスカレーターは左空けなのに、東京は右空けなのだろうか」といった例である。
 気になる新聞記事は基本的にファイルする。有名な出来事などは、コンビニに行き、すべての新聞を購入し、出来事に対する評価などを比較検討し、授業をすることにしている。
 単なる書物による授業より、現地に行き生の声を聞いたほうが、教材の中身や質が豊かになる。現地取材が必要なものは、長期休暇中に旅行等で出かけたおりに取材することが大切だ。現地取材は電話も有効である。電話で話すといろんな情報が入手できる。授業の教材として使用することを伝えれば、多くの場合、資料等を送付してくれる。
 歴史教材は、原始時代はもちろん、地域教材満載である。地域の郷土博物館に行けば学芸員さんから丁寧に説明していただける。
 インターネットも私は使用しているが、信憑性が低い情報も多くあり、企業や政府広報、地方自治体関係の統計資料などで利用することが多い。博物館、資料館からも情報を得ることも可能だ。また、地方の学校との交流を通じて得ることもできる。
 教材発掘はワクワクドキドキ感があり、実に楽しい。
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河原和之:1952年京都府生まれ、関西学院大学卒、大阪府東大阪市の中学校教師・教育センター指導主事、退職後は立命館大学等非常勤講師。授業のネタ研究会常任理事、NHKわくわく授業出演、同教育テレビ番組委員)

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