教材研究は「発問・指示」をさがし求めることといってもよい
どのような発問・指示をすればよい授業になるのか。
「これだけは何としても教えたい」という「ねらい」にそって、発問・指示は考え、つくり出されるものである。
いい発問・指示は、教材研究をしているときに考えつくものである。というより、「発問・指示」を思いつくまで教材研究をすることである。
「教材研究をする」ということは、「発問・指示」をさがし求めるといってもよいのである。
授業のうまい人は発問・指示がうまいので、記録をとってみたりしながらよく見ることである。
A.バスの運転手は、どんな仕事をしているでしょう?
B.バスの運転手は、どこを見て運転しているでしょう?
AとBの発問は、どちらがよいでしょうか。
Aは、優秀児しか答えられない。大人でも答えに困る。
Bは、全員挙手できる。つまり全員反応できる。「前」という。
「では、バックミラーは何のためにあるのか?」と、後ろも、横も、バスの中も見ていることに発展するから よいのである。
Bのような発問を考えることである。
(有田和正:1935年生まれ、筑波大学付属小学校,愛知教育大学教授を経て,東北福祉大学教授。教材・授業開発研究所代表。教材づくりを中心とした授業づくりを研究し授業の名人といわれている)
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