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悪者を探し責任転嫁するだけでは教育は何も変わらない

 これまで、日本において学校や教師が教育力を持っていたのは、家庭と地域に教育力があったからです。それを基礎に学校や教師が存分に教育力を発揮できたのです。
 ところが、戦後、個を超えるものが否定され、高度経済成長とともに、家庭と地域の教育力が崩壊していきました。そのため、学校や教師の教育力も失われていくことになったのです。
 つまり、学校や教師を支えているのは、なによりも家庭や地域の教育力なのです。ですから学校だけで教育を変えようと思ってもうまくいくはずなどありません。
 何か事件が起きるたびに、マスコミは学校を批判します。どうしてもっと早く気づかなかったのか、どうして早く手を打たなかったのかと、学校や教師を責め立てます。
 そうして、いつも悪者探しをし、責任転嫁をしているわけですが、それでは何も変わらないということです。
 事件が終わるといつのまにか忘れ去られ、また同じような事件が起こり、悪者探しをし、責任を転嫁するということがくり返されているわけです。
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高橋史朗:1950年生まれ、臨時教育審議会専門委員、埼玉県教育委員長などを歴任し明星大学教授。親学推進協会理事長、師範塾理事長、感性教育研究会会長)

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