子どもの声を聴き、子どもの発言を解釈する力が教師に不足している
子どもの声を聴く力。子どもの発言を解釈する力と言い換えてもいいですね。この力があれば子どもの言葉から背後にある考えを読み取って、教材に結びつけていけるのですが、その力が教師に不足している。
「関係ない」と聞き逃してしまう。そういう先生は授業場面でも一問一答で少しでも指導案と違うところがあると切っていきます。本当は、指導案以上に大切な思考や発言が子どもの側から起きている。
子どもの声をよく聴ける先生というのは、子どもの言葉を安易に置き換えません。
子どもが教師の問いを受けて、子ども自身の言葉で置き換えをしていく。私が授業で実践しているグループ討議も、それが可能なやり方です。子どもが発言しやすくなるし、思いもかけない多様な意見が出てきます。問いを全員で共有しながら、一緒に授業を練り上げていくことができるのです。
子どもの学びが難しくなっているのが現代です。であればこそ、子どもから学んで一緒に追究していく授業こそが大切なのだと思います。
(今泉 博:1949年生まれ、東京都公立小学校教師を経て北海道教育大副学長(釧路校担当)、「学びをつくる会」などの活動を通して創造的な授業の研究・実践を広く行う)
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