数値目標による学校経営管理と教員評価 佐藤 学
学校経営の危機は、学校経営の官僚主義化、形式化、硬直化という現象によって現れている。
新自由主義の改革は、学校教育の役割を教育専門家の「責任」としての機能から、子どもや親や市民(納税者)への「サービス」としての機能へと変貌させた。
その結果、学校の責任は「応答責任」から「説明責任」へと変化し、「説明責任」(アカウンタビリティ)に応える学校の経営と運営が行われるようになった。アカウンタビリティの原語の意味は、文字通り勘定に合っていることを意味する。
以来、学校経営は「数値目標」によって評価され、外部からの不当な評価やバッシングに備えて「守りの姿勢」に入り膨大な数の会議と書類と雑務におわれるようになった。
(佐藤 学:1951年生まれ 東京大学教授を経て学習院大学教授 学校を訪問(国内外2800校)し、学校現場と共に学び合う学びの改革を進めている)
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