学級の子どもを頭に入れて教材を解釈する
子どもたちに何をどのように考えさせ、教えようとするか。斎藤喜博は現実にいる学級の一人ひとりの子どもを頭に入れて教材を解釈する。
重要な問題について、子どもがどのような思考や解釈のあやまりをするか予想を立てておく。それに対して教師としての説明の仕方とか、反ばくの仕方とかを考えておく。
この作業のとき、教師自身がそれまでの自分の解釈や考えをもう一度疑ってみたり、幾つかのちがう考えや解釈をつくり出しておくことも必要である。
これにより、授業展開を豊かにしたり、子どもの考えを否定したり、反ばくしたりすることもできるからである。
子どもに理解困難だと思われるところをみつけだしておく。そして、子どもの状態に即して教えたり考えさせたりすることができるようにしておく。
(斎藤 喜博:1911年~1981年、1952年に島小学校校長となり11年間島小教育を実践し、全国から一万人近い人々が参観した。子どもの可能性を引き出す学校づくりを教師集団とともに実践した。昭和を代表する教育実践者)
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