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学校を攻撃し追求する親にどう対応すればよいか

 学校のことを理解しようとせず、学校を気にくわないものと考え、何かに付けて難癖をつけて非難するタイプの親がいます。
 たとえば、学級費を催促すれば、それなら、うちの子には教材を使わせなくともよい、と開き直ったりします。学校の事情をまったく理解しようとせず、自己中心的な発想をもち、学校を攻撃するのです。不良化した親に特有なクレームです。
 最もやっかいなタイプですが、このような親は、学校嫌いなどの要因を抱えていることが多いので、学校の事情を具体的に説明し、学校への反感を取り除くことが大切です。
 給食費未払いや親の問題行動など目に余る場合は、毅然とした態度を保ちながら、PTAと問題を共有し、協働で解決に努めることも必要です。
 また、学校の事情や仕組みを理解しているにもかかわらず、学校や教師に反感を抱いているため、教師の揚げ足をとったり、些細な事件でも強くその責任を追及する親もいます。
 たとえば、修学旅行時のわが子が写った写真が少ない、わが子への叱り方がきつすぎだ、何で初任者の教師を担任にしたのだ、などという自己中心的な親に多く見られる苦情です。
 学校のことはわかっているのですから、苦情は極めて意図的です。そもそもこのタイプは自己中心的ですので、何らかの満足感を得られないと苦情を言い続けるため、学校としてはその要求に対応できない時には、ご意見をうけたまわった旨を伝えることが大切です。
 つまり、学校の些細なミスでも、指摘してくれたことを評価したり、校長が対応したりするなど、学校がその苦情や親の存在を確実に認めているという姿勢を示すのが効果的です。
有村久春:1948年生まれ、元東京都公立学校教員・小学校長・岐阜大学教授を経て帝京科学大学教授。専門は生徒指導論、カウンセリング、特別活動論


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