子どもを変えたいならまず親がかわること
子どもの不登校や問題行動などで苦しんだ親がカウンセリングを受ける場合「問題の原因は子ども自身の中にある」と考えたがる場合が多い。親の育て方にこそ最大の原因があったと考える親はきわめて少ないのが実情です。
その場合、私はつぎのように訴えます。
「もし、お子さんが生得的に原因があるのであれば、親の力で問題を解決するのは不可能になります。しかし、親の育て方が大きく影響したのであれば、親として接し方を見直すことで、子どもの心に現われている問題は解消に向かう可能性がおおいにあるのです。それでも、最大の原因は子どもの中にあると考えたいですか?」
すると多くの親がハッと気づかれます。親としてやれるだけのことはやろうと腹をくくってくれるようになります。
その瞬間から劇的と思えるほどに速やかな解決に向かう場合も少なくありません。親と子の間で心身を駆使したやり取りが不足するところに問題の根源がある。そのことを、私たち大人は厳しく受け止めねばならないはずです。
(山﨑雅保;1949年東京都生まれ、心のクリニック「ハートピット」所長、心理カウンセラー、心理健康ジャーナリスト)
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