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いい授業をするのに大切なこと

 「いい授業をするにはどうしたら、いいですか?」と以前、若い教師から質問を受けました。いい授業の定義はとても難しい。ただ、いい授業をするには教師の「授業力」が必要になります。授業力をつけるためには、私は次の三つが大切だと考えています。
(1)
授業観をもつ
 どんな授業をしたいのか、子どもたちに何を学んでほしいのか。教師が子どもたちに身につけさせたい力は何か、そしてそのためにどういった授業をするのか、を明確にもたなくてはいけません。
 私も、若い頃は、漠然とした考えしかもっていませんでした。しかし、職場の先輩から話を聞き、同僚と語り合い、研究会などで授業を見聞きして授業観を膨らませることができました。時間をかけ多くの教師と接していけば、自分なりの授業観がもてるようになります。
(2)
学習指導力
 学習指導力とは子どもを的確にとらえて、個々の子どもたちに適切な指導を行う力です。最近、各学校でも特に力を入れているように見受けられます。指導主事の中には、一にも二にもまず「学習指導力を!」と考えている人もいるでしょう。
 教え方は、教科を問わず通用します。しかし、学習指導力は「経験」がものを言います。場数を踏んでいない若い教師にとっては、いきなり学習指導力をつけるのは難しいかもしれません。
(3)
教材研究力
 私は、特に若い教師にとっては、これが一番大切ではないかと考えています。最近は学習指導力に目がいくあまり、教材研究に割く時間が減りがちです。でも、教材研究をないがしろにすると、なぜこの教科のこの単元をここでやるのか、ということが繋がりません。
 私は常々、教科研究は少なくとも現在担任している学年の前後の学年を行うとよい、と言っています。4年生を担任しているならば、3年と5年を一緒に教科研究するのです。すると、4年生の子どもたちと授業していて彼らに3年の内容がしっかり身についていれば褒められるし、5年の内容に繋がるものをやっていれば褒められます。
 私は授業ではおもしろい教材をもっとやるべきだと思っています。どこかで時間を切りつめれば、教師がおもしろいと思った教材を実践することができるはずです。まずは、子どもが算数を好きになるにはどうしたらいいか。そのことを考えながら、おもしろい教材を研究してみるといいのではないかな、と思っています。
 私は、先輩を抜かないといけないと思っています。先輩から、教師の立つ位置、板書、子どもとの接し方、授業観・・・・、の話を伺い、授業を見て、テクニックを学ぶことができました。それらは私にとってかけがえのない財産です。
 最近は、学校が日々忙しくなって、先輩から学ぶ機会も減ってきたように思います。しかし、できれば、多くの先輩方と交流をもってたくさんの知識・技術を学び、そしてその上を行く授業力を身につけてほしいと思っています。そうなれば、もっと授業が楽しくなります。もっといい授業ができるようになります。
(
細水保宏:1954年神奈川県生まれ。横浜市立小学校教諭を経て、筑波大学附属小学校副校長)

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