教育委員会に満足していない教師が約8割も
私が主宰する臨床教育研究所「虹」で、「教育委員会に関するアンケート調査」(私の講演会参加者対象、644人、2008年実施)を行いました。その結果はつぎの通りです。
教育委員会に「あまり満足していない・まったく満足していない」をあわせると、75.9%の教師が満足していないことに、びっくりです。
その理由は、
・現場の願いや実態を把握していない・・・・・・・78.3%
・現場に調査や報告を要求し過ぎ・・・・・・・・・・・64.3%
・指示・命令的文書や態度が目立つ・・・・・・・・・56.8%
・現場の声をあまり聞かない・・・・・・・・・・・・・・・54.5%
・押しつけ的研修・会議が多い・・・・・・・・・・・・・40.4%
などでした。
日本の教育が、諸外国のように創造的で伸び伸びとできない背景的な要因のひとつに、今日の教育委員会のあり方や体質といったものが決定的な影響を与えているようです。
つまり、教育委員会が、もう少し現場の教師や子どもの声に根ざした施策を行うことができれば、個々の教師がもっと伸び伸びと力を発揮し「教育崩壊」現象は克服できるということです。
(尾木直樹:1947年生まれの教育評論家。法政大学教授、中学・高校教師等教育現場で20年を超えるキャリアを持つ、臨床教育研究所「虹」を主催している)
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