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お父さんお母さん教育は全部学校に任せるのではなく、みんなの問題ですよ

 昔は家で教えていたしつけを、今は「学校の先生、ちゃんと教えてよ」と親が全部学校に任せるようになった。
 現在、先生はすごい雑務に追われて、子どもたちと触れ合う時間を奪われています。がんばり屋が多い先生にとって、いちばんのストレスやと思う。
 そういう状況に追い込んだのは何や? 私が感じたのは、PTAや親のせいや。どういうことかというと、学校は、親から「これどうなってますの?」とクレームが来たとき、ちゃんと説明や報告できるよう全部記録するのに必死なんです。そのうえ、教育委員会から何から何まで、いろんなことさせる。現場の教師はフラフラになっている。
 最初は「先生を責めろ」と思っていたけど、妙な話、PTAの仕事をやればやるほど「学校の先生を守れ」という気になってきた。先生もひとりの人間として大変なんです。そんなに打たれ強くないし、病んでいる人もいる。そう考えると、学校の先生を責めてつぶすのは簡単やけど、子どもたちを守るために「先生、守らなあかん」と思うようになった。
 とは言え親も親や。欧米にはキリスト教がある。子どもが生まれたときから、人間的教育が始まる。でも日本はどうや? 特にはないやろ。子どもの育て方、誰も教えてくれへん。僕も昔からラジオで「大人が大人として、子どもにどうしつけるか、どう叱るかという教習所がいる」と言ってきた。家庭で教えるべきだった「心の教育」を今一度、一緒に考えていこうや。
 教育はもう「みんなの問題」ですよ! お父さん、お母さん! どんどん学校に参加してください。でもクレームを言いに行くんじゃないですよ。先生をバックアップ、ヘルプしに行くんですよ。
 それに、当然、家庭教育もしっかりとしていきましょう。そのためにも僕ら大人が、いろんなこと学んでいく必要があるのとちがいますか。まずはその意識改革から一緒にやりましょ。
(
山本シュウ:1964年生まれ、大阪府出身のラジオDJTBSラジオの『全国こども電話相談室・リアル!』、NHK Eテレの『きらっといきる』、ニコニコ動画の『ミュージックボンバー』などの番組に出演している。自らの子どもが通う小学校でPTA会長を5年間務めた。その後もPTA顧問を続けている)

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