学級のルールを守らせるにはどのようにすればよいか
担任も子どもたちも学級をよくしたいという気持ちは同じです。しかし、願いと実際の姿とのあいだにずれがあります。学級をよくするために学級の実態に合ったルールが必要になります。
担任は学級のルールを何にしてよいか、決められたルールを守らせるにはどのようにすればよいか悩みます。
学級で決めるルールには
(1)担任の願いが伝わりやすくする(例:話を聞くルール、活動の始め方・やめ方のルール)
(2)子ども同士の関係を密にする(例:聞き方・話し方のルール、グループの取り組みのルール)
(3)自分ですべきこと(例:物の扱いや時間の使い方のルール)
など様々です。
ルールを守るべきだということは、誰もが知っています。しかし、わかっていてもできないのが子どもです。
教師は、ルールを守れない子どもを責めることになります。その結果、できない子どもを敵に回してしまうことがあります。
教師は自分の力で何とかルールを守らせようと努力しますが、すぐにうまくなるわけではありません。教師はルールを徹底させるための指導を繰り返し経験するなかで、何が必要かつぎのようなことを徐々に学んでいきます。
(1)ルールを守ることの大切さがわかっても、できない子どもが多い。
(2)仲間に支えられながら、しだいにできるようになる子どもがいる。
(3)ルールを守ることで意識が変わることが実感できる。
ルールが守れるように頑張ろうとする子どもの立場になりながら、子ども同士でルールを守るための取り組みかたを工夫するようにします。
例えば、決められたルールが多すぎると、徹底させることが難しくなります。
一つのルールを守ることを徹底することができれば、これが子どもたちにとって成功体験になり、その体験を生かして、子どもたちに別のルールを守らせる指導に役立てることができます。
(須田敏男:1954年岐阜県生まれ、岐阜大学卒、岐阜県公立小学校教頭。全国教頭会副会長)
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