教師は子どもに愛情を注いで、しっかりと向き合ってひるまないこと
教師はたっぷりと子どもに愛情を注いで、しっかりと向き合って、ひるまないことです。
以前、新任の教員が「先生、とても怖くて、あの生徒には話しができません」といいました。それを聞いて厳しいと思われるかもしれませんが私は、「じゃあ辞めてくれ。生徒と向き合えなかったらダメだ。ひるんであきらめるようだったらダメだろう」と言いました。
技術がどうのこうのという以前に、生徒と向き合えなかったら何も始まりません。ひるんだり、見て見ぬふりというのは、教師として最もやってはいけないことです。絶対にひるまない、絶対に向き合っていく、そのためには私たちが決してあきらめないことです。
人の生き方は大きく分けて二つに分かれます。一つは、だれかのせいにしてしまう人です。私は環境が悪いからだとか、家が悪いからだとか、周りの友人が悪いからだとか、人のせいにしてしまう人です。
逆に、どんなことがあっても歯をくいしばってずっと頑張っていく人もいます。もちろん、本当に苦しくて逃げたいときは逃げてもいいです。しかし、そうでないときは逃げてはダメです。
なぜなら、いったん逃げると逃げ癖がつくからです。一度その癖がつくと、いつも逃げてしまいます。生徒を教え、育てるのに平坦な道などありません。いくつも険しい山がそびえ立っています。
しかし、目の前にある山を登りきると、そこにはそれまでにみたことのない景色が広がっています。山を越えた分だけ、いろんなことがわかってきて、いろんなことが見えてくるから、進んでいく道を切りひらいていけるのです。
子どもが伸びていくには、自分はやればできる、と信じてあきらめないことが大切です。そのためには、教員自身も、子ども対してあきらめてはいけません。ふと逃げたくなるときにサポートしてあげるのが私たち教師です。
(長野雅弘:1956年生まれ、入学者が激減してつぶれるとまで噂された女子高校を校長として授業のみの改革で2年目に人気校にしてV字回復させた)
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