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人間の本物の生きざまに触れると子どもたちは学びを始める

 子どもたちにとって、自分や大人、社会に希望が見いだせない時代にあります。
 そんな状況にあるからこそ、子どもと、親や先生が共に創り合っていきたい大切な学びがあります。
 人間とは、たったひとりの個性的で奇跡的な存在なんだという「いのち」をとらえる学びです。
 私が「いのちの学習」に本格的に取り組んで、もう30年以上になります。生と死を一貫して考える学びを子どもたちと共に実践してきました。
 私は、何よりも、本物に触れることから得られるものが大事だと考えています。50歳の進行性末期ガン患者の女性を教室に招いて、「死の授業」をお願いしたり、実際に妊娠しているお母さんに来ていただいたりしました。
 本物の、すごみのある生きざまに触れるとき、子どもたちは自分たちから学びを始めます。
 私は、いのちについて自分の知っていることを話して、子どもたちに教えるというスタイルはとりません。
 教師が教えるのではなく、死に直面し、生きることの意味をぎりぎり問うている人に直接、子どもに語っていただくことにしています。
 本物の生きざま、生の大切さを語る姿と臨場感こそが「生きるための原風景」として子どもの心に刻まれるからです。
 もう一つは、子ども自身が家族やペットの死など身近に経験する「死」などを積極的に見つめ、その思いを発表します。学級という場を、友と心をひらいて語り合い、自分のなかに自尊心や希望を見いだしていく場とするのです。
 いのち、人間の存在ということを学んでほしいのです。
 これから生きていくうえで、どういうふうに自分を形成していくかということに少しでも役に立てたらいいなと思っています。
(金森俊朗:1946年生れ、元小学校教諭、北陸学院大学教授。「仲間とつながりハッピーになる」教育や人と自然に直に触れ合う命の授業を行う。NHKで日本賞グランプリ受賞)

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