授業や学級づくりを楽しみ、腕をあげるためにはどうすればよいか
どの職業でもプロ意識を持っている人間は「いかに手をかけるか」「いかに自らの腕を上げるか」ということを常に考えている。
教師として腕を上げようとするとき、サークルは欠かせない。自分の実践を記録や論文にまとめ、それをメンバーに検討してもらうことにより、教師の腕が向上していく。教師としての腕を上げたいと思ったら、すぐにサークルをつくり、活動を始めるべきである。まさに鉄は熱いうちに打てである。
教師が授業を義務感で仕事を進めていると苦痛になる。まずもっと、教師が授業や学級づくりを楽しもうとする意識をもつこと、そこからすべてが始まる。教師が授業を楽しみ、学級を創っていくことを楽しいと感じられるとき、子どもたちもまた、授業が楽しくなり、「このクラスにいてよかった」と感じるようになるのである。
しかし、教師が授業や学級づくりを楽しもうと思っただけで、授業や学級づくりがうまくいくのであれば、こんな楽なことはない。教師はそれだけの努力をしなければならない。
他の教師よりも勉強し、研究し、自分の実践に対して厳しくなくてはならない。そのために常に自分の実践を振り返り愚直なまでに実践を追い求めなければならない。
そこには、子どもたちの目線まで下がって学級の子どもたちをみつめ、今の子どもたちから出発する実践が重要である。
辛いことや苦手なことに対して逃げるのではなく、自らを向上させる絶好のチャンスととらえ、挑戦するのである。それこそが教師としての腕を向上させ、実践を楽しむ源となるのである。
教師としての自分に厳しくならない限り、授業や学級づくりを楽しむことはできない。
(戸田正敏:1957年生まれ、千葉県公立小学校教師。全国学級づくり研究会・学級づくり中央研究所代表。子どもたちの集団自治力を高め、生き生きと活動する「学級づくり」を目指して実践を重ねています)
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