教師が子どもと触れ合う時間が少ないほど親の無理難題の要求は増える
私が親のイチャモン(無理難題の要求)の事例を約2000集めた結果からいえる大原則は「教師が子どもと触れ合う時間が減少すればするほど、イチャモンは増える」ということです。
当たり前のことですが、親はわが子がどのようにあつかわれているかに最大の関心を持っています。担任がわが子のことをじっくりと見ていてくれるという安心感があれば、多少のトラブルは解決に結びつくことが多いと思います。
しかし、学校現場では教育改革が渦巻き、時間のゆとりが学校から急速になくなっていることが問題です。私は学校現場を歩きまわってみて、教師が子どもと接する時間が大幅に減ってきていることを実感しています。
子どもと教師が接する時間が減れば減るほど行きちがいが発生する可能性が高くなります。もし子どもと教師が接したり話したりする時間があれば、かりにトラブルが生じたとしてもそれが大きくこじれることはないと思います。
(小野田正利:1955年生まれ、大阪大学教授。専門は教育制度学、学校経営学。「学校現場に元気と活力を!」をスローガンとして、現場に密着した研究活動を展開。学校現場で深刻な問題を取り上げ、多くの共感を呼んでいる)
| 固定リンク
「教師と子どもの関係づくり」カテゴリの記事
- なめられる教師となめられない教師はどこが違うか、教師が心がけたいこととは 桶谷 守(2021.06.10)
- 教師の遊び心が子どもとの距離を縮める 斎藤 修・篠崎純子(2021.06.02)
- 子どもたちと人間関係が築けない教師の要因とその改善方法 山口菜穂子(2021.05.26)
- 教師が子どもから信頼されるには、どのように接すればよいか 関根正明(2021.05.19)
- 生徒と信頼関係をつくるうえで大事なことはなにか 杉田雄二(2021.04.24)
「保護者にどう対応するか」カテゴリの記事
- 保護者に「校長に会わせろ」といわれたらどうすべきか 星 幸広(2021.05.05)
- 担任が保護者に最も好かれることとは何か(2021.04.21)
- モンスターペアレントが病的であるか見極め、個人で対応せず、相手のペースに乗らないことが非常に重要(2020.07.27)
- 授業や子どもの生活の一部をエピソードとして蓄積し、発信すれば教室を楽しくし、保護者の苦情も少ない(2020.05.22)
- 教師をギャフンといわせたいクレーマーには、どう対応すればよいか(2020.03.13)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント