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社会科(小学校):キーワード「工夫と努力」

 社会科は社会生活を学ぶ教科で、その主役は人間だ。その社会生活を守り、向上・発展させるために、知恵(工夫)を相互に出し、汗(努力)を流しながら問題を解決しなければならない。だから、「工夫と努力」が小学校社会科の基本キーワードなのだ。
 例えば、先人の工夫や努力を考える単元では、まず、知恵や汗を出さないと乗り越えられない壁や問題に子どもたちを出合わせなければならない。
 「農閑期の5か月で60kmもの用水を開削しなければならない井沢弥惣兵衛。かれは、その難問をどのように解決したか」
 これは、私が行った単元「見沼代用水をひらく」の授業の1コマだが、子どもをそんな問題場面に立たせ、当事者意識をもって解決策を考えさせるのだ。
「そんなの無理だよ」
 この言葉を子どもから引き出せれば、授業は成功したも同然だ。これに続く調べ学習でその解決策を発見したときに、子どもは先人の知恵に感嘆するからだ。
「昔の人って、すごい知恵をもっていたんだね」
 まさに、先人の知恵、工夫を考え、納得して理解した瞬間だ。
 「工夫と努力」を考える授業をつくるには、「工夫と努力」がなければ為し得ない場面に子どもを誘い込んでいく。それが授業づくりのポイントなのだ。
(安野 功:1956年埼玉県生まれ、埼玉県公立小学校教師、文部科学省教科調査官・教育課程研究センター教育課程調査官を経て國學院大學教授)

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