最近、教師の仕事に魅力と愛着を感じるようになって、慌てて教師をやめないで本当によかった
私たち教師の仕事は、「わかった!」「できた!」と言ってもらうためならば、寝る間も惜しんで努力をする。
一方、ときには人間としての成長も生徒に要求する。その中で「どうして通じないの?」と絶望的な気持ちになったり、自分自身の無力感に押しつぶされそうになったり、空回りをしているような惨めな気持ちになることだって、よくある。
しかし、私たち教師がいろんなことで喜びや感動を生徒から分け与えてもらうことで、十分成り立つ仕事だからである。
非行の嵐を乗り越えてきた先輩教師が言っていた。「手のかかった子どもたちの卒業式ほど、泣けちゃうのよね。で、その感動があるから、また次も頑張れるわけ」と。
人間としてお互いに共感し合えるものを教師や生徒が見出すことができれば、それは「教師になってよかった」とか「先生に出会えてよかった」という感動と、さらに、教師と生徒、お互いにとって「生きる力」につながってゆくのではないだろうか。
このように感じるようになったのも、本当に最近のことだ。自分の仕事への魅力と愛着をここまで感じることがないままに慌てて辞めてしまわなくて、本当によかったと思っている。
卒業する前の最後の授業で書いてくれるメッセージや、卒業生からのたよりは私にとってはとても大切な宝物である。
(友松利英子:法政大学中学校副校長、新英語教育研究会で活動)
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