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保護者に「校長に会わせろ」といわれたらどうすべきか   星 幸広

 保護者に「校長に会わせろ」といわれたらどうすべきか。
 旧態依然として要求どおり正直に校長が会っている学校がまだまだ多い。これでは、相手の思うつぼである。相手対校長の構図となり組織として対応できなくなる。これではいけない。相手対学校という組織対応の型にもっていくことである。
 相手が「校長に会わせろ」と声を荒げても、「この件は私が任されていますから」と教頭が別室で対応してしのぐべきである。
 教頭が別室で対応している間に、校長は時間的余裕をもって、当事者から事実の確認ができるし、教育委員会の指導も受けられる。学校としても校長を中心に意思の統一も図れる。また、相手の意図も把握できるし、対応の準備や心構えができる。
 その結果、学校としては組織の総合力を駆使して相手と対応することができるのである。
 「校長に会わせろ」などと剣幕が強ければ強いほど、その親は、子どもに対する愛情が深いのだなと思えばよいのである。
 学校として「子どもを愛する」姿勢に自信がありさえすれば、親と対等である。親の苦情などに何らひるむ必要はない。日頃から「子どものために」自分は頑張っているということに自信をもっていれば、内面から自分を支えてくれるものである。
 日頃の自分のあり方が肝心なのである。日頃、子どもに対して愛情と情熱を持って接していれば、教師のその誠実さは、子どもを介して、必ず親に伝わるものである(不誠実であれば、不誠実が)。
 親は自分が人にほめられるよりも、子どもがほめられる方がよりうれしいのが親心である。ときには短時間で理解されることもあれば、長い時間を要することもある。要は継続することである。親は必ず、担任や学校のよき協力者に変わるであろう。
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星 幸広:1944年生まれ、千葉県警察官、警察庁警備局、千葉県少年課長、 千葉県警察署長等を歴任し、千葉大学ジェネラル・サポーター。「子育て、しつけ」や「学校危機管理」の講演を全国的に行っている)




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