自分らしい授業を創り出す
私は長岡文雄先生のまねばかりしてきた。それなのに、いつの間にか、先生とはにてもにつかぬ授業になってしまった。それは、個性、もちあじが違うからであろう。いくらまねをし、追試をしてもよい。追試もできないような教師に、独創的なことができるわけがない。私の経験から、はっきりといえる。
「ごみの授業」のころから、少しずつ自分らしい授業を創り出さねばダメだと思い続けてきた。
何のために、何度も自己改造したのか、しなくてはならなかったのか。それは、今までの自分を捨て、新しい自分を創り出すためである。新しい自分を創り出すということは「私らしい実践」を創り出す、ということでもある。
何年やっても授業はなかなかうまくいかない。工夫しないでは、何十年授業をやっても、少しもすぐれた授業はできない。逆に、すごい工夫をする人は、若くてもすばらしい授業を創り出している。年齢ではなく、工夫や努力の積み重ねをどこまでやるかによって決まるような気がする。
わたしは、いつも何かに「あこがれ」ている。これが目あてになっている。だから、若い人たちに「あなたは、あこがれを持っていますか?」とよく問う。「持っている」という人は、目がキラキラしている。具体的に努力をしている。こういう人は伸びる。
えらそぶって、他人の批判ばかりしている人は、伸びない。学ぶ姿勢が何よりも大切だと思う。
(有田和正:1935年生まれ、筑波大学付属小学校,愛知教育大学教授を経て,東北福祉大学教授。教材・授業開発研究所代表。教材づくりを中心とした授業づくりを研究し、授業の名人といわれている)
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