親がしっかりと生きる姿勢をもつ
親がしっかりとした生きる姿勢をもつこと、人生観を確立すること。そこから、こどもに対しての十分な説得力も生まれてくる。
お互い人間が一人前の立派な人間として成長していくためには、生まれてから大人になるまでに、人間として大切なことを、しっかり躾けられ教えられるということが、どうしても必要です。
私は、親が直接的にこどもに「こうしなさい」「こうしたらいけない」といったように教えたり、躾けたりすることはきわめて大切だと思います。
しかし、それとともに、あるいはそれ以上に必要なのが、親自身が一つの人生観なり社会観というものをしっかりもつということです。
親にそういうものがあれば、それが信念となって、知らず識らずのうちにその言動に現れ、それがこどもに対する無言の教育になっていくでしょう。
世の中を見ていますと、どうも、この人生観に弱いものがあり、親自身が迷っている。そこに青少年の好ましからざる姿が起こる一因もあるように思えてなりません。
価値観の多様化の時代といわれ、それぞれの人生観を確立しにくい時代であっても、やはり親自身が日々、自らの生き方を求め生み出していかなければならない。
そこに、こどもを躾け、教育するという、親としての責任を果たす出発点がある。またそこに、親自らもよりよく生きる道があると思うのです。
(松下幸之助:1894~1989年、パナソニック創業者、経営の神様と呼ばれ、日本を代表する経営者)
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