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いじめの防止といじめが生じたときの対策

1 いじめ行動を防止できる体制をつくる
(1)
校内の体制を改善する
 クラス担任だけに任せるのではなく、校長・教頭がリーダーシップを発揮して、全教員のネットワークをつくり、厳しい監視体制を敷く必要があります。
(2)
ルールとモラルの教育を充実させる
 いじめは絶対に許さない。人間として生きるにはモラルがあることも強調します。
(3)
教師と子どもたちとの接触の機会を増やす
 平素から子どもたちとの接触の機会を多くし、話し合えてよかったという体験を積み重ねることが必要です。子どもが個別にあるいは数人いっしょに教師のところを訪ねていく経験を何度かさせておくことが望ましい。
 いじめられた子どもが相談に来ないと子どもを批判せず、まず教師や学校側の対応の仕方を再考するのが先決です。
(4)
アンケート調査を定期的に実施する
 無記名でよいからアンケート調査を定期的に実施するようにします。あるいは毎週1回、生活記録を提出させるものよいでしょう。これらによって子どもの様子の一部を垣間見ることができるでしょう。
(5)
暴力行為など凶悪な問題行動は学校外の機関と連携する
 暴力行為など凶悪ないじめは、いち早く警察等と連絡を取り、支援を仰ぐ。そのことをよく子どもたちに周知して、いじめが生じにくい状況にすることが必要です。
2 いじめが生じたさいの対策
(1)
いじめの分かった直後の対応
 いじめが発生しそうな兆候を感じたら、校長や教頭の指揮のもとですぐに職員会議を招集し、全校あげて連絡・共同体制を作り、発生したときは即時に対応する。時期を失することなく、とにかく学校が本気で取り組んでいる姿勢を示すことが重要です。
(2)
いじめられている子どもへの対応
 教師がいじめられている子どもと話し合い、今後いじめがあったときの対応について相談します。いじめられる原因となった点をよく理解させ、その克服の仕方やいじめられたときの対応の仕方などを具体的に示唆します。必要であればリハーサルをします。
 学校を挙げて応援する体制が作られていることを知らせ、子どもの自発的な実践を援助します。そして、教師に知ってもらってよかったという思いを経験させます。
(3)
いじめる子どもへの対応
 いじめをしたことについて今どのように感じているかなどについて、話を聞くことが必要です。その際、説教や説得、厳罰をほのめかすよりも、まず本人に気持ちを受容(認めるのではない)し、共感する態度をとることが望ましい。
 そして、いじめは必ずばれる。いじめても自分の欲求は満たされない。いじめられた相手の気持ちになる。ことなどについて理解させるようにします。
 望ましい行動をとることを勧め、その方法について相談します。それを実行したときは、見落とすことなく称賛し励まします。
(4)
いじめた親子といじめられた親子との話し合い
 双方の親は、世間体などもあるためか、話し合いにはなかなか応じないことが多い。
 しかし、いじめの解決には話し合いはぜひ必要です。この話し合いを契機に、双方の家庭のコミュニケーションを深め、学校との協力体制を作ることが望ましい。
 学校が主体的になって、親とも連携し、子どもたちが健全な行動がとれる条件と機会を作るようにします。
 いじめ防止は、罰によって封じ込めるだけでなく、学校本来の役割である学習、文化・スポーツ活動、友だちとの関わりなどをいっそう工夫して、子どもたちが登校することが楽しいと実感するような学校・学級にしていくことが必要でしょう。
(
河合伊六:1929 2007年、元広島大学教授-附属、幼・小・中学校長併任)

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