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落書きをする生徒をどう指導するか

 他人を誹謗中傷する落書きは、いやがらせが目的なのだから、いじめととらえるべきだ。だから、名乗りでないだろうし、クラスで生徒にとうとうと落書きが悪いことを説教したところで、そんなことは、落書きした本人はわかっている。
 となれば、どうすれば良いか。落書きに大いに注目して、溜まっている「ガス抜き」をしてやるか、もっとおもしろいことで「関心をそらす」のが得策だ。
 生徒指導では、いろいろな問題に対して、この「ガス抜き」と「関心をそらす」という手法は役に立つことが多い。
「悪いことだ」と言ってもダメなら、次のような意外なやり方を使って、生徒を攻めよう。
(1)
落書きの絵をほめる
 教室の壁に、マジックで人気ロボットの落書きがあった。「これは、なかなか手間をかけた大作だ! こんな大作を隅っこに描いてはいけない。みんなから見えるように黒板の隅に堂々と描きなさい」
 昔から、溜まったストレスを解消するために、トイレなどに落書きをするらしい。「ガス抜き」の落書きは、認めてやれば終わる。
(2)
落書きの絵を直す
 ある教師は、教室の落書きを見つけると、そこから何かの絵にしてしまう。これがおもしろくて生徒は、今度は黒板に描くようになった。絵の特技を生かして関心をそらしてしまった例だ。
(3)
誤字や文章を直してやる
 授業に行くと、黒板に落書きがあった。「○○(実名)君は、きのう、公園で△△(実名)さんといっしょにいた」どうやら、2人がつき合っていることを知っている者が、冷やかしたようだ。
 私はすかさず、文章のその次に「それを見たボクは、うらやましくてうらやましくて、たまりませんでした」と文章を付け加えた。
 教室中が爆笑し、書いた張本人のA君に一斉に視線が集まった。「では、授業を始めますが、A君、書いたら消しておきなさい」
(4)
卑猥な落書きには「大砲とお日様」で対抗?(家本芳郎の本に書いてあった)
 黒板やトイレに男女の性器がよく描かれている。若い教師や女の教師などは、あわてて消すのが精いっぱいだ。私は家本氏の話をアレンジして、こう話した。
「あれっ、また大砲とお日様の絵が描いてあるね。大砲とお日様の絵は画用紙に描きなさい。なければ、職員室に取りに来なさい」
 爆笑だらけで、大砲とお日様の話は広がり、めったに描かれなくなった。関心がそれてしまったのだ。
(吉田 順:1950年生まれ 元横浜市立小・中学校教師。生徒指導コンサルタント)

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