すべてをまわりのせいにする親や子どもをかわいく思えない親が増加している
最近のお母さんたちの傾向として、もっとも気になっているのは、他者否定的な人が増えていることです。相談室を訪れたお母さんたちの8割が他者否定型で増えていることです。
つまり、人に対してなんらかの不満をもっていて、他者をありのままには受け入れがたい、信頼してまかせられないという人が増えている、ということです。
以前は、子どもになにか問題が生じた場合に、母親が自分自身の関わり方の反省も含めて、解決に向けて先生とともに話し合うことができました。
最近は、すべてまわりのせいにして、自分の問題としてはいっさい考えようとしないお母さんが増えている、ということです。
90年代に入って「子どもをかわいいと思えない」「子どもに虐待をしてしまいそう」という相談が急に多くなっています。
その場合は、そのお母さん自身が母親からかわいがられたという経験がなく、自分のお母さんに対してあまりいい感情をもっていない、ということが多いようです。
(三沢直子:1951年生まれ、元明治大学教授、臨床心理士。NPO法人コミュニティ・カウンセリング・センターなどで、子どもや家族の問題に関わっている職員の研修・コンサルテーションや、地域のネットワーク作りに取り組む一方、親教育支援プログラムの普及に努めている)
| 固定リンク
「保護者の実態」カテゴリの記事
- 家庭も社会も学校に責任を押しつけている(2020.12.13)
- 保護者からのクレームで多いのはなにか(2020.11.26)
- 小学生の保護者が学校に期待することは何か(2020.10.26)
- 受験生の保護者がわが子に向って言っていけないタブーの言葉と、わが子が感謝する言葉とは(2020.02.13)
- 担任している子どもの腕にアザを見つけ、虐待の可能性を感じています、どうすればよいのでしょうか(2019.11.27)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント