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教師の熱意や想いを子どもへ伝えるにはどのようにすればよいか

 教師がどんなにいい授業を行ったとしても、子どもたちが寝ていたり、おしゃべりしていれば、伝わりません。子どもたちがそれを受け取るような準備をしていなければいけません。そうした準備をどのようにすればよいのでしょうか。
 基本は簡単です。一つの指示を出して、全員が指示どおりに行動するまで根気強く繰り返し徹底し、習慣化させます。体育の授業を考えてください。「集合」と言えば、皆が集まります。
 そして最も上位にくるのが、教師の熱意や想いをフルに活用して「子どもへの教師のやる気を表現」することです。
 そのためには、自分に一番合った表現力を磨きましょう。それに磨きをかけて、自分の売りで勝負するのがプロです。自分が得意なことを前面に出しているときは、自分が楽しいはずです。自分が楽しくなければ、子どもたちも楽しくありません。そこが最も大切な点です。自分は今、楽しんでいるか。楽しくなるためにはどうしたらいいのか。
 そのうえで、この子どもたちの20年後、30年後のために何を伝えたいのかを常に考えて授業にあたっていきたいものです。
 特に新任の教師などは、まだ経験も知識もないのですから、熱意で戦えなかったら、勝てません。何のために、自分の熱意を伝えるのか。それは、子どもたちのやる気を最大限に引き出すためです。
 授業学を身につけるためには、まずは、実際にやってみることです。また、他の教師がやっているときに、座席にすわって、子どもたちの目線でそれを見て、感じてみることも大切です。できるだけ、子どもたちになりきって観察することで、いかにコミュニケーションというものが難しいものなのか知ることが重要なのです。自分ではうまく伝えたと思っても、実際には子どもたちには伝わっていないものです。
 教師という職業は「話す仕事」だと言ってよいにもかかわらず、効果的なトレーニングがほとんど行われていないのが現状です。発声練習は、「あいうえおあ」「いうえおあい」と、一文字ずつずらしながら、大きな声で発声する方法が効果的です。ポイントは、「あ」ならば「あ」の口の形をして発声することです。これで聞き取りやすい、滑舌のいい話し方ができます。それで遠くへ飛ばすように声を出します。自信なさげな話し方は厳禁です。自信ありげに聞こえるようにしなければいけません。
 教室に入ってすぐに、自ら大きな声で挨拶をします。教室の雰囲気をリードするのは、教師自身なのです。自分が授業をしている姿をビデオに撮って見ると気づきますが、かなり極端にやらないと想いは届かないということがわかります。ふだんの三倍は大げさにしないと伝わらないと実感できます。
(
大矢 純:1966年岐阜県生まれ、数学の授業や教員育成などの経験をもとに、2009年授業学研究所を設立。未来の日本を担う子どもたちのために、授業学の確立と普及を行っている。各地の学校で研修や講演、コンサルティングを行っている)

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