次々に無理難題を突きつける親に困っているとき
無理難題や理不尽な苦情を親から突きつけられて疲弊して退職する教師が多数います。そうならないためにつぎの点をぜひとも守ってください。
1 一人で対応しない
一人で悩まないで、同僚や家族、友人などに苦しさや思いを話しましょう。
クレームをエスカレートさせていく危険性があるので学校では管理職に相談し組織で対応してもらいます。教師として力量を問われるのではないかと考える必要はありません。
2 面接を制限する3原則を守る
親と会うときは「人・時・場」を制限するようにします。
(1)人
あらかじめ、誰と会うかを決めておきます。それが守れないときは断ります。例えば母親と会うとき、約束した以外の人は別室で待ってもらいます。学年主任や教育相談の教師が同席することを事前に伝えておきます。
(2)時
常識的な時間帯での1時間程度が原則です。自宅への電話は緊急事態以外は断ります。夜遅く自宅に電話がかかってきたら「学校で決められていることなので」とやんわりと断りましょう。
この制限が破られると、徐々に心理的に追いつめられてしまいます。
(3)場
会う場所を学校内の静かに話し合いができる部屋で面接をします。どうしても自宅近くを望む親の場合は公共施設の利用が適しています。ファミリーレストラン等への呼び出しに応じることは厳禁です。
3 記録をしっかりととる
その場面が目に浮かぶように具体的に記録をします。親が興奮した様子や理不尽さが分かるよう、話した内容・話し方・それに伴う行動等を詳しく記録しておきます。
これが、訴訟問題に発展した場合や親の心の問題が疑われるときの判断に貴重な証拠となります。
(嶋﨑政男:1951年生まれ、東京都公立中学校教師、指導主事、校長を経て神田外語大学教授、日本学校教育相談学会会長)
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