子どもの言葉づかいの指導や態度の指導をどのようにすればよいか
子どもの言葉づかいや態度の指導どのようにすればよいだろうか。
1 言葉づかいの指導
教室は公の場ですから、きちんとしたことばづかいを身につけることが、子どもたちにとって生涯にわたる大切な財産になっていきます。
(1)伝わるように話す
話すことは、自分の思いを人に伝えるためのものです。相手の耳に届くように話すこと。
(2)公私を区別する
授業は多数の人間がいる公共の場です。そこでの発言は、友だちとの雑談とは違うということを、しっかりわからせるべきです。
いつもよりゆっくり、はっきり、大きな声で話すこと、聞き手の顔を見ながら「です・ます」調で話すこと。
(3)あいずちを大切に
目上の人には丁寧語で話すことをしっかりと指導しましょう。先生に話しかけられたら、あいづちはかならず「はい」と言うようにしましょう。
(4)語彙を増やす
子どもたちはテレビの影響で崩れことばや歪みことばを使っています。ですから、教室ではおりにふれ、子どもたちにさまざまな語彙の正しい表現方法を教えてください。
教科書の一節を教えるときには、類語や反対語を含め日本語の豊かな世界を見せましょう。
2 態度の指導
態度の基本は、相手を好意的に考えているか否か、そこに尽きるのです。他人を意識して、大切にしたいと考える気持ちがあると、そこから穏やかでやさしいふるまいが生まれます。よき態度はよき人生の入り口です。
他者の幸せを優先することが、自分の幸せにつながります。
(1)場の空気を読む
相手の気持ちを考え、それを大事にすることこそが、場の空気を読むことです。
(2)謙虚な心を持つ
謙虚であるということは、叱責や注意を受け、いまの自分の状態を否定されたとき、積極的に自分を変えていこうとする姿勢です。
きちんと叱ることを通じて、本当の勇気とは何かを教えましょう。
(3)自己抑制力を鍛える
人の態度は謙虚な心を持つことで、どんどん変化していきますが、その過程は四つの段階に分けられます。
1 受容:「ついはしゃいでしまったけど、指摘されそれが迷惑であることを理解した」
2 反省:「みんなのじゃまをしたようだ。自分が悪かった」
3 謝罪:「ごめんなさい」
4 改善:「これからは自分勝手なふるまいはしない」
この四つのステップをクリアすることで、子どもは周囲を見る力と、自己抑制力を身につけていきます。
「自分中心から、他者中心へ」
そんな「利他」の心を育てるためには、ただ叱るだけでなく、改善段階まで丁寧に導くことが大切です。
(4)外からの目を持つ
自分を外からはどう見えるか「自己対象化」し、行動の結果を「自己反省」する。
(5)よき人生観を育む
不幸のもとになるのは、人生観のゆがみでしょう。自分の利害だけにとらわれて、公共の視点を忘れたとき、それまでの努力はたやすく失われます。教育とはよき人生観を持たせることです。
(野口芳宏:1936年生まれ、元小学校校長、大学名誉教授、千葉県教育委員、授業道場野口塾等主宰)
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