親はわが子の良さを認め伸ばしてくれることを期待している
親はわが子の良さを認め伸ばしてくれることを期待している。
親にとって何より大切なのは、わが子の成長である。親は担任に、わが子の良さを認めてもらい、伸ばしてくれることを期待している。成長ぶりをしっかりと親に伝える機会は保護者面談において他にないと思われる。
保護者面談で親が気になるのは成績である。将来に大きく影響するからである。それだけに成績の悪い子の親は救いのないことになる。
しかし、そうとは限らない。人は何か得意とするものを見いだせれば生きていけるものだ。明るさや、元気のよさも、幸せに生きるという観点からは成績以上に大切なはずだ。
このように、子どもの能力を、学習成績だけではなく多面的に見た子どもたちの良さを親にしっかりと伝えていくことが今、特に求められているように思える。
それは、きしみかねない家庭での親子関係を改善させるきっかけになるばかりでなく、場合によっては、子どもと親に希望を与え、生きるはげみになるかもしれないのだ。
子どもを多面的に親に伝えていくためには、資料を揃えておくことが望まれる。感想文とか学級日誌の記録、行事にかかわる発言や活動の記録でもいいだろう。しかし記録がなくても、担任の日頃の観察から協力的だったことや、人に親切にしていたことなどを伝えることは大変よいことである。それは担任の教育への熱意として親に伝わるに違いない。
(大阪隆夫:1941年生まれ横浜市立中学校四校に勤務。「生き方を探求する会」会長として道徳教育を研究。シュタイナー教育を研究し各種学習会等で講義。ネット上の教育相談室で相談員)
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