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不登校対策教員を担当して、わかった荒れた学級を立て直すコツ

 私は荒れたクラスに途中から入って、立て直すという経験をしてきました。
 そもそもクラスが荒れるということは、担任のやり方が子どもたちにマッチしていないということです。ですから、今のやり方を子どもたちは受け入れられないのです。それを無理に推し進めば、状況はますます悪くなるばかりです。
 まずは、気負わないで子どもたちに寄り添うことが大切です。子どもたちが教師のやり方にあわせようとしないのなら、教師が子どもたちに合わせてみます。希望を受け入れ、やらせてみるのです。
 子どもたちのやり方が上手くいけばそれを続け、機能しなければ代案を子どもたちと一緒に考えます。これは待つ指導です。
 そのようにして、子どもたちとの良い関係ができてきたら、教師のやり方を徐々に浸透させていきます。やがてクラスが変われば良いと鷹揚に構えることです。急がずに変わるまで「待つ」ことが大切なのです。
 私が「待つ」指導を意識するようになったのは不登校対策教員を担当してからです。それまでは、わがままな言動を遠慮なく叱っていました。しかし、それは通用しませんでした。そこで、「わがまま」を受け入れてみることにしました。挑発する発言にも「忍」の一字です。これまでそんな我慢をしたことがないだけに、ストレスが溜まり、とうとう私が不登校になってしまいました。
 ある日「彼らもこんな思いをしているのか」と、私が不登校になって子どもの気持ちが少しだけわかったのです。それと子どもを早く学校に復帰させなければ、という考えばかりに囚われている自分に気づくことができました。
 そのことに気づいてからは、不登校児のペースを容認し、希望を受け入れ、わがままを許し見守れるようになってきました。笑って接し、長い目で見るようになったのです。
 その結果、子どもたちにも徐々に変化が見られ、学校へ来られるようになったのです。
 この経験が荒れているクラスの子どもたちとの関わりにも役立ちました。気負うことなく、まずは子どもたちを受け入れる。そして、ちゃんとしている子どもたちを認め、徐々に教師の理解者を増やしていきます。
 すると、緩やかにクラスが変容していくのです。「落ち着いてきた」と評価されると、子どもたちの励みにもなります。褒められたり、認められたりすると子どもは嬉しくなります。自己肯定感を持つことで成長するのです。
 クラスの荒れに直面したとき「こんなに頑張っているのに、何で荒れるんだろう」と悩み、気持ちが一杯になるものです。しかし、それを「どうしたら良くなるのだろう?」「この方法がダメなら、他の方法はどうかな?」と前向きに考え直すことが一番大切です。「やがて変わればいい」と鷹揚に構えていれば、クラスの荒れは自然に収まっていきます。
(
城ケ﨑滋雄:1957年鹿児島県生まれ、千葉県公立小学校教師、教育委員会、不登校対策教員として不登校児童と関わる。荒れた学級の立て直し、小学校教師として教育情報雑誌「OF」等で情報発信している)

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