名人教師に学ぶフォローの技術
有田和正氏は「必ず、ほめる」という「フォロー」を基本にしている。有田氏は、なぜほめるのか?
次のように述べている。
「君は、ほんとに明るいね!」と暗示をかけ続けると「嘘から出たまこと」ともいわれるように、いつの間にか明るくなる。
わたしどもは、社会的嘘、つまり「暗示」をかけることによって子どもを教育することがかなりある。子どもは、ほめられた方向に育つ。
だから、育てたい方向に向かって暗示をかける。暗示は、ほめことばが多い。
私もこの手法をよく使っている。例えば、前年度に学級崩壊を経験している暗いクラスを担任した時のことである。
間違っても、このようなクラスに「君たち暗いね」などと言ってはいけない。
私は「君たちは明るいね! よく笑ってくれる。笑顔がいいなぁ。うれしいなあ」と言い続けた。また、少しでも笑顔が素敵な子どもを見つけたら「○○ちゃんの笑顔はいいね。幸せな気分になるよ。ありがとう」とほめた。
そうすると、本当に子どもたちはその気になるから、不思議なものである。
教室にどんどん笑顔が増えた。そして、本当によく笑う、笑顔の素敵なクラスになってしまった。
こういう経験を何度もしているので、有田氏の意見に全面的に賛成である。ほめまくれば「子どもは、ほめられた方向に育つ」のだ。
(中村健一:1970年山口県生まれ、山口県岩国市立小学校教師。授業づくりネットワーク、お笑い教師同盟などに所属)
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