学級に安心感を創りだす生活ルールとは
学級で教師が子どもに必ず指導しなければならないのは「心の安定の保障」と「安全の確保」である。
この指導は毅然とした態度で揺るぎや迷いがあってはならない。子どもがどういう理屈や言いわけをしようと、指導のずれがあってはならない。
子どもたちが恐怖や不安を感じることなく生活できる学級をつくることは教育や生活ルールの根幹である。簡明に言えば「この学級で、攻撃・非難されない」という実感を子ども一人ひとりに持たせることである。
いい学級とは「ありがとう」「わからないなあ、もう一回教えて」などが日常会話となり、笑顔があちこちに見られる学級である。それを支えるのがつぎの「根幹の生活ルール」である。
(1)「まちがえ」や「わからない」「できない」を笑ってはいけない、バカにしてはいけない。
(2)「たくさんまちがえよう」「たくさん失敗しよう」授業とは「まちがえる」ところである。教室とは「失敗する」ところである。
これは学級生活の根幹である。どの子でも守らなければならないことである。どの教師でもどんな時でも指導しなければならないことである。
いつでも、どこでも、だれでも守るべき生活ルールである。
指導力がないと自覚する教師でも、学級がうまくいってない時でも、毅然とした態度でこの指導は揺るがしてはならない。妥協してはならない。
(松永昌幸:横浜市立小学校教師・校長、横浜市教育委員会教育部長、横浜市教育センター所長、鎌倉女子大学教授を経て横浜教師塾塾長)
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