子どもにどう対応すればよいかわからない教師が多い
「授業が成立しない」「学級経営がうまくいかない」このような内容で悩み、退職する先生方が増えているといいます。
学級経営がうまくいかない、授業が成立しない原因の七割は、教師の指導力不足であるという旧文部省の報告があります。
しかし、多くの先生方の相談を受けて感じるのは、教育技術が著しく未熟だったりして困難な状況に陥っている先生方は少ないということです。これらの問題は単に教師個人の指導力の問題とかたづけられない側面があるのです。
では、なぜそのような状況が起きるのでしょうか。子どものためを思う熱意が、先生の意図通りに子どもたちに伝わっていないようです。その結果、対応の仕方や内容が空回りしているように感じます。
「最近の子どもの心がわからない」「どう対応すればよいのかわからない」という話も、研修会で出会った先生方からよく聞きます。大きく変わってきた現代の子どもたちを前にして、今までのやり方が通じず、自信をなくしている先生方が少なくないのです。
そういった子どもたちとの対応方法を改善するために、ソーシャル・スキル(対人関係を営む技術)を学び、人間関係を良好にするためのコツや、現代の子どもたちとかかわるコツをつかみ、子どもたちとの対応を教師が変えれば、子どもたちとの人間関係は確実に良好になると思います。
(河村茂雄:1959年生まれ、早稲田大学教育学部教授。15年間公立学校教諭を経験した。学級崩壊,学級経営など教育実践に生かせる研究成果を多数提供している)
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