小グループが乱立し学級活動が低下しているときはどうすればよいか
小グループが乱立し学級活動が低下しているとき、担任がグループの競争意識をあおることは誤りです。いい方向に活性化するのは最初だけで、陰口や中傷で学級全体の雰囲気は徐々に沈滞してきます。
したがって、この対応でまず必要なのは、子どもたちが他のグループの子どもたちの目や中傷を過剰に意識しないような雰囲気作りです。グループ内のメンバー同士の交流を深めるような取り組みが大事なのです。
自分たちで一つのことを集中してやったら、楽しく、充実していて、他のグループのことは気にしている暇がないという体験を積み重ねていくことがもとめられるのです。
たとえば、グループで興味のあるテーマについて調べ学習を行ったり、ゲーム的要素のある単語学習を行うなどです。また、体を使ったなわとび、ボール運動などもよいでしょう。グループで熱中できることがポイントです。
グループ内のメンバー同士に本音の交流が生まれ、その関係に十分満足できると、心に余裕が生まれ、他のグループの相手とも交流しようという意欲が芽生えてきます。グループ同士で協同できる取り組みを徐々に設定していきます。
(河村茂雄:1959年生まれ、早稲田大学教育学部教授。15年間公立学校教諭を経験した。学級崩壊,学級経営など教育実践に生かせる研究成果を多数提供している)
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