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まじめに頑張っている教師ほど潰れていってしまう状況にある

 以前、学校は子どもといる時間が確保されていて、まわりの教師にものをたずねたり、雑談したりして人とのつながりを土台として仕事が成立していたものです。
 しかし、現在では、教師はまさにため息もつけないほど多忙な状態に置かれ、何かに追い立てられるような日々を過ごしています。
 教師が自分たちの力では直接解決できないストレス要因に囲まれ、地域や親からの厳しいまなざしの中、ミスが許されない状況にさらされており、体の具合が悪くならないのが不思議なくらいの状況の中で教師たちは頑張っています。
 「これ以上どう頑張ればいいのですか」と涙をこぼしながら泣き崩れる若手教師。体重が10kg減っているのに、這うようにして学校へと向かう教頭。毎日、睡眠時間を削りながら頑張る教師たち。
 このようにまじめに頑張っている教師ほど、潰れていってしまう悲しい現実。休職という最悪の状態になった教師たちの悲痛な叫びなどが、私のもとに毎日のように届いています。
 教師の健康に関する危機管理体制が脆弱な学校現場において、メンタルヘルス問題は、緊急の課題になっています。
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土井一博:1959年生まれ、10年間公立中学校教師を退職後、筑波大学大学院で健康教育学を学び、茨城県等でスクールカウンセラー歴任し、埼玉県川口市学校教職員メンタルヘルスチーフカウンセラーを経て日本教職員メンタルヘルスカウンセラー協会理事長。専門は教職員のメンタルヘルス、学校健康心理学、教師教育)

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