二学期終わりから三学期初めに学級担任がこころがけるポイントは何か
二学期終わりから三学期初めに学級担任がこころがけるポイントは何か。
12月は通知表を書く時期である。一学期に比べてどんな点で伸びや頑張りがみられたかなど、具体的に書いていくことも必要である。子どもが思うように成長していない場合には、「○○の点については、三学期も指導を続けてまいります」と、あくまで謙虚に、そして共感的に書くべきである。担任が我が子のことをよく見て所見を書いていることがわかれば保護者の信頼感もずっと増す。
子どもたちのなかには、一学期に習ったことを忘れている子も少なくない。冬休みを復習の時間と位置づけ、冬休みの課題はしっかりと吟味してかかりたい。子どもの気持ちを学習につなぎ止めることもできる。
冬休み中に一つでもよいから、三学期にしなければならない仕事をしておこう。そうすれば、三学期の激務の中でも、心のゆとりを感じさせてくれる。
また三学期は、学級運営も終盤となる。大切なことは、子どもとの信頼関係をつくってきたかということである。きちんと理解できるまで話をしてきたか、しっかりと子どもや保護者に伝わるように言ってきたか、といったことが問われることとなる。「自分の出方」しか出せない教師は失敗する。「その子に合わせた出方」を考える。教師にはそんな技術が必要なのである。
この時期に、自分の成長を自分で感じられる子に育てていくことは、自律のために重要なことである。子どもの成長したところを確実にほめていくことが、学級担任の大きな役割のひとつとなる。
(成瀬 仁:新潟県公立小学校教師。オーストラリア公立小学校での勤務経験がある。また、幼稚園の経験もあり、多彩な教職経験を生かし、子どもと環境、教師の雰囲気について考えながら教壇に立っている)
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