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近年の日本の教育改革は教育の社会からの信頼の回復をキーワードにして進められてきた

 近年の日本の教育改革は、学校と教師に対する批判と攻撃を原動力に進められてきた。その前提となっていたのは、社会からの信頼低下であった。学校と教師に対する管理を強め、説明責任を要求する改革は、信頼の回復をキーワードにして進められてきたのである。
 しかし、そこで言われている「信頼」は、教師の日常的な教育実践と、子どもとその保護者たちとの直接の人間的交流のなかで育まれる信頼とは異なる。
 それは上司からの指示・命令を遵守することで得られる「信頼」であり、週案や日案を作成し、その通りに教育活動を進行させることで得られる「信頼」であり、教育の成果を無理やり測定可能なものに縮減して公開することで得られる「信頼」である。
 その結果、規則と指示・命令を尊守し、教師は説明責任を果たそうとするほど、子どもとその保護者たちからは遠ざかってしまうのである。
 教育の教師と一人ひとりの子どもの人格的接触を通じて、高度の専門的能力と見識と判断に基づいて行われている。そのため、教師と学校に対する信頼も、この直接的な人間関係のなかで育まれるものであるはずなのに、規則や数値から「信頼」が生まれるというのである。直接の教育活動から離れたところで獲得されるという「信頼」とは一体何なのだろうか。
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佐藤 学:1951年生まれ 東京大学教授を経て学習院大学教授 学校を訪問(国内外2800)し、学校現場と共に学び合う学びの改革を進めている)

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