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青春とは心の若さである

 私は、十数年前から、いわゆる座右の銘としている一つのことばがあります。それは、
「青春」
青春とは心の若さである
信念と希望にあふれ、勇気にみちて、日に新たな活動をつづけるかぎり
青春は永遠にその人のものである
 というものですが、これは、私がある成人式で講演をしたときにつくってみたものです。
これには、つねに若くありたいという希望と、つねに若くあらねばならないという戒めがこめられています。
 肉体的な年齢が年々ふえていくのは、誰もが避けて通れない事実ですが、心の若さは気の持ちようであり、それは必ず表に表れます。つまり、つねに前へ進む気力さえ失わなければ、若さはいつも向こうからついてくる、というのが私の信念です。
 そのよい例が芸術家です。八十歳でなお毎日制作に励み、工夫を凝らし第一線に立つ。そういう気迫を失わない方が少なくありません。
 それらの方がたは、組織の上に乗っている経営者とちがって、定年もなければ引退もありません。生きているかぎり、自分との戦いが続きます。つねに自己観照することで進むべき道を探り、前進するエネルギーを、みずから生みだしていかなければなりません。自分しか頼るものがない。その緊張感が若さを保ち、エネルギーを生むのだと思います。
 私は、数え年の八十歳を機に会長を退任し、相談役になりました。しかし、人生から引退したつもりは毛頭ありません。いや、引退してはいけないと思っているのです。
 私は、茶をたしなむ程度の趣味がありますが、いまの心境は、次つぎとなすべきことに想いが走り、とても悠々自適とはいきません。
 偉大な画家北斎は、九十歳で死ぬとき、「もう十年、百まで生きたい、まだやることが沢山あったのに・・・」と残念がったといいますが、私も、間近に迫った二十一世紀まで、心の若さを保ちつつ生き続けたいものと念じています。
(松下幸之助:18941989年、パナソニック創業者、経営の神様と呼ばれ、日本を代表する経営者)

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