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学習指導方針の30則

 学習指導方針の30則について木下竹次はつぎのように述べている。
1 学校の学習組織、学習の空気、学習習慣が成立していること。
2 なるべく子どもに直接干渉することを避け、子どもに自由な活動をさせる。
3 指導計画は立てるが、今日これだけのことを、この方法で教えようとあせらない。
4 入学当初は、文字・計算に習熟させることを第二とし、生活態度、学習態度の樹立に努力する。
5 最初から目的・方法を子どもに教える活動は避ける。できるだけ自由に活動させる。
6 今日は、必ずこれだけを記憶しなさいとは言わない。教師から負担を課さないように。
7 子ども相互学習を助けていくとき、模倣してもよいが、創作に導いていく。
8 教えるときは、教科書の順序など頓着せず、子どもの求むるままに教える。
9 原則として、クラスのすべての子どもに、同一の仕事を強いてはいけない。
10
 子どもの思い思いの発展で、優劣の差ができるが、それでよろしい。
11
 子どもが自分の生活に不満足を感ずるように指導する。
12
 子どもの生活(学習)を阻止しない。多少不十分、不具合と思っても意思を遂げさせる。
13
 子どもが旺盛な学習意欲を起こし、熱心に活動できるよう環境を整理する。子どもにも整理させる。
14
 子どもが生活(学習)に行詰まるときは、環境を変更する必要がある。
15
 子どもが各種の学習活動を発見するように環境を組織する。広く自然界社会の環境を考えねばならない。
16
 環境整理は、一時に完備しないでよいが、単純でないように。教師と子どもが協同して不断に環境を進歩させる。
17
 子どもが各教科の内容に触れていくように工夫し、いかなる生活を為すにも社会的、道徳的、科学的、芸術的、経済的、宗教的に発展するように考慮する。
18
 環境を研究して学習要目を作っておく。季節にあわせ、学習に必要な境地を年中に配当して予定する。
19
 教科内容だけに着眼しないで、必ず教科外の学習、非形式的教育を考える。
20
 他学級、他学年の子どもとの関係を深め、家庭的学校にする。
21
 独自(個別)学習の他に、分団(能力別グループ)学習、相互学習を行い、各自の経験を批評・鑑賞し、独自(個別)学習の発展を助ける。
22
 日常生活の発展を図るうちに、教科書以上の学習ができるようにする。教科書は別に多くの時間をとらなくても力はつく。
23
 適当な環境のもとで、よろこんで活動すると身体はもちろん発展する。戸外の学習、運動競技を怠らないようにする。
24
 子ども自ら、社会的な生活の発展を図るものは、誠実と自律と協同が必要と感じられる。
25
 子どもの学習ノートは必ず全部見る。
26
 子どもの特性を観察し、応病与薬の指導法をとる。気長に根気よく、原因療法を大切にし、友だちの力も利用する。
27
 子どもの特質を観察し、相談相手、指導者となり、奨励者となる覚悟を要する。
28
 教師は自己の短所を自ら改め、変えることを忘れてはならない。子どもの偏った学習の原因は教師にある。
29
 学級王国の考えを捨て、学級を学校という社会組織単位としなければならない。自分一人で指導できるとうぬぼれるな。
30
 大合科学習の期間は、一年でも一ヶ月でも行わないより、行ったほうがよい。小合科でもよい。
(
木下竹次:18721946年 大正8年から約20年間、奈良女子高等師範学校教授と付属小学校主事を兼任。子供の自律的学習を基本にした「合科学習」を実践し,11年に創刊した雑誌「学習研究」を通じて全国に普及させた)

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