子どもをよくするには親が変わらなければならない
子どもをよくするためには、親は変わらなければなりません。
どのように変わらなければならないかというと、
(1)毎日が楽しい
(2)毎日明るい
(3)いつもやさしい
(4)精神的な強さ
この四つです。その内容を説明します。
(1)毎日が楽しい
親が楽しくなければ、そばにいる子どもも楽しいはずはありません。親の心配は子どもにとっても心配です。
あなたの幼少期を回想すればよくわかるでしょう。母親が苦しい顔をしていると、子どもは親にたよることができず、なぐさめられることもありません。
母親が毎日楽しく生きていてはじめて、子どもの安心する良い家庭だといえるのです。
(2)毎日明るい
今の生活が明日の幸福につながっていて、はじめて希望を持ち、明るく生きることができるのです。
ものごとを明るく、楽観的に自然と対処できる人は、苦難やストレスものりこえることができます。絶望する人は生きていながら死んでいるのと同じです。
子どもにとって明るい母親は、どれほど生きる勇気を与えてくれるか、ということです。
親が明るいということは、その子を取り巻くこの世界が明るく希望にみちているということです。
(3)いつもやさしい
お母さんは、子どもに対していつも味方でなければなりません。母親は子どもが困っているとき、子どもの立場になり、自分の悩みにできる人です。だから相談してみようという気に子どもはなるのです。
やさしい親は、受容的で共感的です。たとえば、しんどいと子どもが言えば、「しんどいのね、わかったよ」と、気持ちを受け入れるのがやさしい親であり、良い親なのです。
やさしくすれば、子どもは自然に持てる力を発揮するようになり、病状も問題も克服してよくなるのです。
(4)精神的な強さ
親は少々のストレスや苦悩に遭遇しても動ずることはない、という安定感や耐久力を持っていることが大切なのです。
子どもの幸・不幸は、親の精神状態と極めて重大なかかわりがあり、親がもし分裂病、神経症、うつ、心身症である場合、子どもの成長に支障が生じるおそれがあります。そのような親は命令、強制、処罰で子どもに接触しがちになるからです。
(黒川昭登:1951年生まれ、家庭裁判所調査官、桃山学院大学教授等を経て皇學館大学名誉教授・龍谷大学名誉教授。心理学博士)
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